高齢者3,624万人、でも本当の山場は2043年。今の50代が備えておきたいこと

高齢者人口は過去最多、ピークは2043年

2026年の高齢者人口が、過去最多の3,624万人になりました。しかし、本当の山場はまだ先です。今の50代がすべて65歳を超えた後の2043年に、高齢者人口は3,953万人でピークを迎えると推計されています。

つまり、この問題の当事者は親の世代だけではありません。今の50代は、親の介護と自分の老後の両方に向き合う世代です。そこで、この記事では最新の数字と札幌の状況、そして今の50代が備えておきたいことを解説します。

高齢者人口は過去最多、ピークは2043年

2026年の高齢者人口のポイント

まず、総務省統計局の推計(2026年9月15日時点)の主な数字は次のとおりです。

区分2026年(割合)前年との比較
65歳以上3,624万人(29.6%)2万人増
75歳以上2,168万人(17.7%)43万人増
80歳以上1,288万人(10.5%)3万人減
90歳以上306万人15万人増

つまり、65歳以上の人数は前年から2万人の増加にとどまりました。一方で、75歳以上は43万人も増えています。

さらに、日本の65歳以上の割合は、比較できる39か国の中で世界一の高さです。また、65歳以上で働く人も943万人と過去最多になりました。

75歳以上が増え、住まいの悩みが身近に

一般的に、75歳を過ぎると介護が必要になる方が増えていきます。つまり、高齢者人口の中でも75歳以上の増加が、介護の需要に直結します。そのため、75歳以上が増えるほど、住まいや介護の悩みを抱える家族も増えることになります。

また、65歳以上の女性は2,054万人で、男性の1,571万人より約480万人多くなっています。つまり、配偶者を亡くした後に一人で暮らす方も少なくありません。

ところが、一人暮らしの高齢者が賃貸住宅を借りようとすると、年齢を理由に断られることがあります。くわしくは「高齢者が賃貸を借りられない理由とは?」で解説しています。

札幌の高齢者人口と今後の見通し

では、札幌はどうでしょうか。札幌市の高齢者支援計画によると、次のような状況です。

  • 65歳以上の人口:557,174人(2023年10月時点)
  • 高齢化率:28.5%(同)
  • 2040年の高齢化率:36.2%になる見込み
  • 2040年には、おおむね5世帯に1世帯が高齢者の一人暮らしになる見込み

このように、札幌でも高齢者人口は増え続け、高齢化は急速に進んでいます。特に、一人暮らしの高齢者が増えることで、見守りや住まいの確保がますます大切になります。

2040年には高齢者人口の割合が3人に1人以上に

さらに、全国の65歳以上の割合は、2040年に34.8%、2050年には37.1%になると推計されています。つまり、これから先は3人に1人以上が高齢者という社会になります。

だからこそ、高齢者人口が増え続けるこれからの時代は、「まだ先の話」と考えずに、元気なうちから備えておくことが大切です。

現場から見える課題:団塊ジュニア世代が高齢者になるとき

ここからは、高齢者の住まいと介護に携わる私たちの視点です。

1971〜1974年生まれの「団塊ジュニア」世代は、数年後から60歳を迎え始めます。この世代は、就職氷河期を経験した世代とも重なります。そして、この世代が65歳以上になった後の2043年に、高齢者人口は3,953万人でピークを迎えると推計されています(国立社会保障・人口問題研究所)。

つまり、今は税や社会保険料を納めて社会を支えている世代が、支えを受ける側に回ります。その結果、社会の構造は大きく変わり、高齢者を支える負担はさらに重くなると考えられます。

特に心配なのが、高齢者の住まいの不足です。たしかに、国も住宅セーフティネット法の改正などで、高齢者が住まいを借りやすくする制度を整えています。しかし、実際に部屋を貸すのは一人ひとりの大家です。どれだけ制度が整っても、大家が安心して貸せなければ、住まいは増えません。

また、国の予算に頼った住宅の建設は、財政的に厳しいのが現実です。そのため、民間の力で高齢者の住まいを増やす仕組みが欠かせません。

そこで私たちは、見守りや介護・看護の支えがあることで、大家が安心して貸せる環境をつくりたいと考えています。高齢者人口がピークを迎える前に、地域で住まいを支える仕組みを広げていきます。

今の50代が備えておきたい3つのこと

まず大切なのは、親の住まいと、自分自身の老後の住まいを分けて考えないことです。なぜなら、親の介護が始まる時期と、自分の老後の準備を始める時期は重なるからです。

  1. 住まい:高齢者人口が増えると、住まいや施設の空きも探しにくくなります。今の家に住み続けられるか、住み替えるならどんな選択肢があるかを知っておく
  2. 見守り:一人暮らしになったときに、誰がどうやって安否を確認するかを決めておく
  3. 相談先:地域包括支援センターやケアマネジャー、住まいの相談窓口を把握しておく

たとえば、住まいの選択肢については「自立型ケアハウスとは?」や「老人ホーム選びで後悔しないためのポイント」も参考にしてください。

まとめ:数字を「自分ごと」として考える

高齢者人口は過去最多となり、特に75歳以上が大きく増えています。そして、札幌でも高齢者の人口と一人暮らしの世帯が、これから増えていく見込みです。

つばさメディカルグループは、札幌・仙台などで介護・看護と高齢者の住まいの事業を行っています。もし住まいや介護のことで気になることがあれば、つばさ高齢者施設相談センター(無料)またはお電話(011-520-8448)でお気軽にご相談ください。