訪問看護について親切にわかりやすく説明を行う看護師

訪問看護とは
在宅療養を支える専門的ケアサービス

「自宅での療養生活をより安心・快適に送りたい」「通院の負担を減らし、家族と穏やかな時間を過ごしたい」――そんな思いに応えるのが「訪問看護」です。看護師や理学療法士などの専門職が、ご自宅へ定期的に訪問し、医師の指示に基づく医療的ケア・日常生活支援・リハビリ・精神的サポートなど幅広い在宅ケアを行います。
要介護高齢者から難病・慢性疾患をお持ちの方、精神科ケアや終末期ケアが必要な方まで、年齢・疾患を問わず利用可能。医療保険・介護保険を活用することで費用負担を軽減しながら、質の高いケアを受けられます。

訪問看護とは:定義と役割

訪問看護とは、看護師や理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)などの専門職が、ご自宅へ定期的に訪問して医療的ケア・日常生活支援・リハビリテーション・精神的サポートを提供するサービスです。主治医の発行する「訪問看護指示書」に基づき、多職種が連携しながら、利用者一人ひとりの状態・希望に合わせた包括的在宅ケアを行います。

訪問看護の特徴

  • 在宅療養サポート:要介護高齢者、慢性疾患や難病を持つ方、精神科ケアが必要な方、終末期(ターミナル)ケアを望む方まで、幅広い年齢・疾患に対応。
  • 専門的・総合的な支援:医療処置からリハビリ、心理面のサポートまで、生活全般を支える包括的なケア。
  • 負担軽減:通院回数の減少や在宅での看取り対応など、利用者・家族双方の身体的・精神的負担を軽減します。

訪問看護を支える制度(医療保険・介護保険)

在宅での看護は、医療保険または介護保険を用いて費用負担を軽減しながら利用することが一般的です。利用者の要介護認定状況や疾患特性に応じて、適用される保険が異なります。

  • 介護保険適用:要介護認定を受けた方を主な対象に、自己負担は1~3割程度が一般的。
  • 医療保険適用:特定疾患や医療依存度が高い場合、または要介護認定前で必要性が認められた場合、医療保険を活用。

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訪問看護が提供する主なケア領域

医療的ケア

  • 褥瘡(床ずれ)予防・処置:専門的なスキンケアや体位変換指導で感染リスク・痛みを軽減。
  • 点滴・カテーテル管理・在宅酸素療法(HOT):IVH(中心静脈栄養)、胃ろう、カテーテル管理など高度な医療管理を在宅で実施。
  • 服薬管理・バイタルチェック:血糖測定や服薬指導、慢性疾患(例:糖尿病、心不全、COPD)の状態安定に寄与。

日常生活支援

  • 入浴・排泄・食事介助:自立度に合わせたサポートで、QOL(生活の質)向上。
  • 生活環境整備・転倒予防:住環境へのアドバイスで安全性・快適性を向上。

訪問リハビリテーション

  • 機能回復訓練(PT・OT):歩行訓練、関節可動域訓練、日常生活動作練習などを在宅環境下で行い、自立度改善や介護負担軽減を目指します。
  • 言語・嚥下リハビリ(ST):嚥下障害やコミュニケーション障害に対する専門的支援。

精神科訪問看護

  • メンタルヘルスケア:精神疾患、認知症への対応、生活リズム調整、ストレス緩和、家族支援。
  • 社会参加サポート:外出支援や趣味活動支援で自立的な暮らしをサポート。

終末期ケア(ターミナルケア)

  • 緩和ケア・在宅看取り:がん末期や難病末期の苦痛緩和・心理的サポートを通じて、在宅での穏やかな最期を支援。
  • 24時間体制の緊急対応(オンコール):緊急訪問や電話相談で安心感を提供。

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訪問看護の利用メリット・対象者

利用メリット

  • 自宅で専門的ケア:住み慣れた環境で心身ともに安定しやすく、通院負担軽減。
  • 包括的支援:医師、看護師、PT/OT/ST、ケアマネジャー、薬剤師など多職種連携による統合的ケア。
  • 経済的負担軽減:保険適用による費用削減で、高品質な在宅ケアを継続可能。
  • 緊急対応による安心感:夜間・休日のオンコール体制で急変にも対応。

対象者の一例

  • 要介護高齢者(要介護認定を受けた方)
  • 難病・慢性疾患をお持ちの方(糖尿病、心不全、COPD、神経難病など)
  • 精神疾患、認知症を有する方
  • がん末期など終末期ケアが必要な方

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利用開始までの流れ(医師の指示書~契約まで)

  • 主治医への相談:訪問看護を希望する場合、まず主治医に相談し、必要性を評価してもらいます。
  • 訪問看護指示書の発行:主治医が訪問看護ステーションへ指示書を発行。
  • 事業所との面談・契約:訪問看護ステーションが利用者の状況・希望をヒアリングし、ケアプランを策定。納得後、契約締結。
  • サービス開始:訪問スケジュールに基づいて定期的なケアを開始します。

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よくある質問(FAQ)

訪問看護と訪問介護の違いは?

訪問看護は医療的ケアが可能で、看護師等の専門職が対応。一方、訪問介護は主に生活支援(掃除、買い物代行、身体介護)を担います。

夜間や休日の対応は可能ですか?

ステーションによっては24時間オンコール対応を行い、緊急時訪問や電話相談を提供します。

費用はどれくらいかかりますか?

介護保険または医療保険適用により、自己負担は1~3割が一般的です。要介護度、サービス内容により費用が変動します。

参考情報

お問い合わせ・ご相談

在宅での療養生活や訪問看護サービスのご利用、料金・保険についてなど、ご不明な点がありましたら、お気軽にお問い合わせください。経験豊富なスタッフが、医療保険・介護保険の詳細からサービス開始までの手続き、リハビリや終末期ケアに関するご相談まで、丁寧にサポートいたします。

電話でのお問い合わせ

※株式会社つばさメディカルグループ

総合受付

011-520-8448(札幌)

03-6228-4016(東京)

※看護スタッフは訪問看護を行っていることが多いため、お電話の際はご用件、お名前、ご連絡先を受付にお伝えください